ESG投資とは

ESG投資とは、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を考慮した投資のことです。最近の不動産市場では、ESG投資の観点から、省エネルギー化や脱炭素化への取り組みが、不動産価値に大きな影響を与えるようになっています。

具体的には、以下のような点が挙げられます。

省エネルギー性能の高い建物は、賃料維持や収益向上に繋がる: 室内環境が改善されることで、テナントの満足度や健康性・快適性も向上し、結果としてテナントの入れ替え頻度が減り、安定かつ高レベルでの賃料維持が期待できます。1

省エネルギー化や脱炭素化は、企業イメージ向上に貢献: ESG投資が注目される中、環境問題に積極的に取り組む企業姿勢を示すことは、企業のブランドイメージ向上に繋がり、テナント誘致にも有利に働きます。13

環境認証を取得することで、不動産価値が向上: CASBEEなどの環境認証を取得した建物は、第三者機関から客観的に評価されたことを示すことができ、不動産価値の向上に繋がります。2

太陽光発電設備の導入は、売電収入や省エネ効果に繋がる: 太陽光発電設備の設置は、売電収入による収益増加や、建物で使用するエネルギーを賄うことで、ランニングコスト削減効果も期待できます。45

不動産格差の拡大: ヨーロッパでは、省エネ投資を行わない建物の資産価値が低下し、不動産価格の二極化が進んでいます。日本でも同様の傾向が見られる可能性があり、省エネルギー化への対応は、不動産価値を維持するためにも重要です。6

これらのことから、ESG投資の観点を取り入れた不動産開発や建物の運用を行うことは、長期的な視点で見た場合、不動産価値の向上に大きく貢献すると考えられます。