具体例をいくつか挙げて、元利均等返済と元金均等返済の違いをより詳しく説明します。
例1: 1,000万円の借入金を金利2%で10年間返済する場合
元利均等返済
• 返済期間:10年(120ヶ月)
• 毎月の返済額:92,263円
• この金額は元金と利息の合計額で、返済期間中は一定です。
• 最初の数年は利息部分が大きく、元金の返済は少ないが、年数が進むと元金返済の割合が増えていきます。
• 総返済額:11,113,560円
• 返済終了までに支払う総額です。
元金均等返済
• 返済期間:10年(120ヶ月)
• 初回の返済額:101,667円
• 返済開始時は利息が大きいため、初回の返済額は大きくなりますが、返済が進むにつれて利息負担が減少し、毎月の返済額も減っていきます。
• 最終回の返済額:84,167円
• 10年目の最後の月の返済額です。元金均等返済では、毎月の返済額が徐々に減少します。
• 総返済額:10,907,000円
• 返済終了までに支払う総額は、元利均等返済よりも少なくなります。
例2: 5,000万円の借入金を金利3%で20年間返済する場合
元利均等返済
• 返済期間:20年(240ヶ月)
• 毎月の返済額:276,284円
• 毎月の返済額は一定です。
• 最初の数年は利息部分が多く、元金の減少は緩やかです。
• 総返済額:66,308,160円
元金均等返済
• 返済期間:20年(240ヶ月)
• 初回の返済額:320,833円
• 初回の返済額が大きく、その後は毎月の返済額が徐々に減少していきます。
• 最終回の返済額:209,167円
• 20年目の最後の月の返済額です。
• 総返済額:64,000,000円
例3: 3,000万円の借入金を金利1.5%で15年間返済する場合
元利均等返済
• 返済期間:15年(180ヶ月)
• 毎月の返済額:186,923円
• 毎月の返済額は一定です。
• 総返済額:33,646,140円
元金均等返済
• 返済期間:15年(180ヶ月)
• 初回の返済額:213,750円
• 初回の返済額が高く、年々減少します。
• 最終回の返済額:166,250円
• 15年目の最後の月の返済額です。
• 総返済額:32,775,000円
比較と分析
• 返済期間が短いほど:元金均等返済の総返済額が元利均等返済よりも少なくなりますが、初期の返済負担が大きくなります。
• 返済期間が長いほど:元利均等返済は毎月の負担が一定で計画が立てやすいですが、総返済額が元金均等返済よりも大きくなる可能性があります。
このように、どの返済方法が適しているかは、資金計画やキャッシュフローの状況によって異なります。返済期間中の負担を軽減したい場合は元利均等返済が適しており、総返済額を抑えたい場合は元金均等返済が有利です。